全身が痛む、という症状があります。人間の体はすべてつながっていますから、痛みが全身に出たとしても不思議ではありませんが、非常に不快となり、生活に大きな影響を与えてしまうことでしょう。
身近な例では、風邪の時の初期症状です。全身あらゆるところが痛んだり、しびれたり、こわばるなどします。これは急性的な症状ですから、ほとんどの場合において自然に良くなっていくでしょう。
問題は慢性的な痛みであったり、断続的に起こる場合です。線維筋痛症という病気が有名ですが、その他に膠原病が原因となっていることもあります。
あまりにもひどい場合には病院で検査を受けましょう。ただ、それほどひどく無い場合や、病院で根本的な治療法が無い場合には漢方の考え方に沿って対策を取っても良いでしょう。
全身が痛むという症状を漢方的に捉えた場合、急性期であれば「風邪(ふうじゃ)」の影響をまずは考えます。「風邪」が体内に侵入すると、全身にその邪気を拡散させ、それが痛みとなる可能性があります。
そして慢性的な痛みの場合は、「風邪」の存在と共に、「気血両虚」すなわち気(エネルギー)や血の不足を疑います。「気血」が共に不足すると、臓腑が栄養不足となるとともに、体全体の巡りが悪くなり、痛みとなります。
体が疲労から悲鳴を上げているよう状況でしょうか。
慢性疲労症候群という病気でも全身の痛みが生じるケースがありますが、これは「気血両虚」によって痛みが引き起こされている典型的な例です。
全身が痛む場合は、とにかく体が休みたい、とシグナルを出していると考えるべきです。ストレスを避けて休息し、バランスの良い食事をすることが、もっとも良い薬になりますが、それが難しい場合や治らない場合などは体質に合わせた漢方薬の服用を考えていきましょう。